ピロリ菌と胃がん

当院で、ピロリ菌の除菌をする際に、皆様にお渡ししている説明書きから抜粋して以下に記載します。

ピロリ菌とは

乳児期に井戸水などから感染し胃に住みついています。
多くの高齢日本人はピロリ菌を持っています。

ピロリ菌が居ると

100人中3人ぐらい、胃癌になります。また胃潰瘍や十二指腸潰瘍にもなりやすい。
乳児期からピロリ菌が居ない人は、胃癌のリスクがきわめて低い。

ピロリ菌の除菌をすると

若いうちに除菌をすると、胃癌発生のリスクが減ります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍にもなりにくくなります。
胃の調子はたいてい良くなります。

除菌の方法

1週間抗生物質を服用します。その成功率は90%です。残りの10%の人は又、別の抗生物質を服用します。それでもだめな人もわずかにあります。

除菌の副作用

  1. 3人に1人下痢をします。たいていは軟便になる程度です。少々の下痢では薬の服用を止めないでください。中止すると、除菌できません。
  2. まれに肝障害を起こすことがあります。体がだるくなったり、食欲がなくなったりしたら外来を受診してください。
  3. 時々薬疹が出ます。薬疹はまれに、重篤になることがありますので外来を受診してください。
  4. しばしば味覚がおかしくなりますが、薬の服用が終わると少しずつ回復します。

除菌できたら

癌にならなくなると安心しないで下さい。特に高齢での除菌は癌の抑制効果は少ない。
年1回の胃内視鏡検査を忘れないで下さい。
胃は元気になり胃酸は強くなります。そのため、逆流性食道炎が生じることがあります。

以上のようにご説明しています。ピロリ菌と胃がんは、大変関係深いものなのです。

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