消化器科とは
消化器科とは文字通り、食物を消化することに関係する口から肛門までのうち、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸の病気を扱います。特に、多い胃癌や大腸癌、案外多い食道癌をなるべく早く見つけることが大切です。内視鏡検査を行っています。
消化に関係する肝臓や胆嚢、膵臓の病気も私の守備範囲です。超音波エコ-を使います。
肛門科とは
いぼ痔(痔核)、きれ痔(裂肛)、あな痔(痔瘻)といった、肛門の病気の治療をする科です。それぞれの病気に関しましては各項目でお話していますが、共通して言えることは、便通が、硬からず、かと言って、軟らかすぎず、という事が大事です。治療に関しては、なるべく薬を使って直す。手術は後回しにする方針ですが、あな痔は薬では治りません。また、いぼ痔の治療に、ジオンと言う注射ができ楽になりました。あまり痛くなく、仕事をほとんど、休まなくて良いのです。
ジオン注射
いぼ痔(痔核)は肛門の静脈がうっ血して、出血したり、腫れたりする病気です。治療は先ず外用薬。それで駄目なら、以前はゴム輪でくくったり、硬化療法といって、注射をしていましたが、あまり効きが良くなく最後は切除手術をしていました。ところが、10年近く前になりますか、ジオンと名づけられた注射が開発され使われるようになりました。私は初め 1、2年は使わず、本当に効くのか、副作用は無いのか、と、様子をみていました。しかし、その効果と安全性を確認でき、今ではよく使っています。
胃・大腸の検査
麻酔を使わなくても、苦痛の少ない内視鏡検査
皆さんは、内視鏡検査と言うと苦しいものと頭から思っておられるようですが、そうでもないですよ。
胃内視鏡はずいぶん細くなり、鼻から挿入できます。そのため、おえっ となる咽頭反射が起こりにくく、麻酔なしでも殆どの皆さん平気です。
大腸内視鏡は確かに人によっては大腸の曲がりがきつかったりして痛みがあります。しかし、痛いと言うことは、大腸に無理な力がかかっているということで、痛みがわからない方が危険なのです。安全第一に私は原則麻酔をかけません。とは言うものの、近頃は自分の信念を曲げて、痛いときは麻酔を使うようになりました。
内科診療しています
当院外来を受診される患者さんの5割は消化器科の病気。3割が肛門の病気。残り2割の方が、その他内科の病気です。以前はインフルエンザの検査キットも置いていませんでしたが、いつも通院中の方がインフルエンザらしいと来られても検査できないようでは申し訳ないので今は検査できるよう用意しています。その他コレステロ-ルの高い方、高脂血症の治療をしています。高血圧症の治療もしていますが、難治性であったり、不整脈や心不全を伴う場合は専門家を紹介しています。
近頃漢方薬が良く使われています。私は漢方の専門家ではありませんが、こむら返りに芍薬甘草湯、二日酔いに五苓散、インフルエンザの解熱に麻黄、肩こり風邪のひき始めに葛根湯、等々、時に使います。芍薬は筋肉の緊張をほぐす重要な生薬のようです。芍薬を含む桂枝加芍薬湯は、過敏性腸症候群に使うこともあります。