めまいについては「めまい」の特設ページをご覧ください。
耳の病気
耳鳴り
耳鳴りの原因は、耳の異常（例: 中耳炎、鼓膜の穿孔、耳傷害、内耳の疾患）、感音性難聴、加齢、騒音暴露、ストレスなど多岐にわたります。耳鳴りの原因を特定するために、聴力検査、耳の検査などの症状と原因の評価が行われます。耳鳴りが他の疾患と関連している場合、その原因を特定するために追加の検査が必要となることがあります
難聴
難聴は、聴覚が一時的または持続的に減少する状態を指します。外耳道の詰まり・中耳炎・鼓膜の穿孔（穴が空いている）・中耳の骨の異常などが原因で音自体が伝わりにくくなる伝音性難聴と、内耳や聴神経の異常で音を感じにくくなる感音性難聴の２タイプがあります。伝音性難聴の場合は原因となる部位の手術や投薬で治療を行います。感音性難聴は通常、完全に治癒することが難しく、補聴器や人工内耳などの補助装置が必要な場合があります。
鼻の病気
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は、鼻の内部組織である鼻粘膜がアレルゲン（通常は花粉、ハウスダスト、ペットの毛、カビなど）に反応して炎症を起こす疾患です。これにより、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・鼻や目のかゆみなどの症状が発生します。
アレルギー性鼻炎は、季節性アレルギー性鼻炎（花粉症）と通年性アレルギー性鼻炎（ハウスダストやペットアレルギーによるもの）のに分けられます。アレルギーの原因を特定して原因となる物質を避け、抗ヒスタミン薬やステロイド薬などアレルギー症状を軽減するための薬物で症状を軽減するなどの治療を行います。
副鼻腔炎
副鼻腔炎は、鼻の周りにある空間である副鼻腔が炎症を起こす疾患です。副鼻腔は空気を浄化し湿潤に保つ重要な役割を果たしており、炎症が起こるとその機能が妨げられます。
副鼻腔炎の症状には、鼻腔内の腫れや炎症によって引き起こされる鼻づまり・鼻水・顔面痛、喉の炎症や副鼻腔の排液が喉に流れ込むことで発生する咳や喉の炎症、嗅覚障害・熱等があります。治療法は、症状の重症度と原因に応じて抗生物質・抗ヒスタミン薬・鼻スプレーなどの投薬と湿潤化療法または手術（副鼻腔手術）などがあります。
鼻の出血・外傷
スポーツや事故などで、鼻に物理的な衝撃が加わることで怪我をすると、鼻の骨・軟骨・皮膚・内部組織に影響を及ぼし、出血を伴うことがあります。
鼻血の出血がある場合は応急処置として、鼻を持ち上げて軽く圧迫して出血を止めたり、 冷却パックや氷を鼻に当てて腫れと痛みを軽減します。鼻骨や軟骨が骨折している場合は軟骨の再配置や修復手術が必要なことがありますので、できるだけ速やかに受診されることをお勧めします。
のどの病気
のどの痛み
のどの痛みはさまざまな原因によるもので、症状の重症度や治療法は原因によって異なります。
最も一般的な原因の一つはウイルスまたは細菌感染症です。風邪やインフルエンザ、扁桃腺炎、咽頭炎、および喉頭炎が含まれます。またアレルギー性鼻炎による鼻水や副鼻腔の炎症が喉に滴り落ち、喉の痛みを引き起こすことがあります。
他に、タバコ煙・大気中の汚染物質・有害な薬物の摂取・長時間の声の使用・過度の声帯へのストレスなどによってものどの痛みは生じます。
喉の痛みが持続する場合、特に高熱、吐血、嚥下の困難、または症状の重症度が増加する場合は、医師に相談することが重要です。
甲状腺は、首の前部にある内分泌器官で、代謝を調節する重要な役割を果たします。
甲状腺機能低下症では、代謝の低下・疲労・体重増加・便秘などの症状が生じます。甲状腺機能亢進症では代謝が過度に活発になり、疲労・体重減少・不安、心拍数の増加・多汗症などの症状が生じます。どちらも喉の腫れや甲状腺の拡大（甲状腺腫）、甲状腺の腫れが見られることがあります。また、甲状腺に小さな腫瘍または結節ができる甲状腺結節や、甲状腺炎、甲状腺がんなどによっても甲状腺ホルモンの異常が発生することがあります。
治療法は疾患の種類と重症度によって異なり、薬物療法、手術、放射線療法、または甲状腺ホルモン補充療法が含まれることがあります。
嚥下障害
嚥下は喉の筋肉や神経が連携して食物や液体を胃に送り込むプロセスです。しかし、嚥下障害があるとこの動作が困難になり、飲み込みにくさ・むせ・食べものがつかえるような感覚などが引き起こされます。また、うまく飲み込めないと本来食道を通って胃に入るはずの食べものが気管側に入って誤嚥性肺炎の原因になる危険もあります。
誤嚥を防ぐために、言語療法士によるトレーニングや食事の質や形態の調整、重症度によっては薬物治療や手術などが検討される場合もあります。